右手親指の指先のしびれのような痛みを感じるAさんのお話。頭部の調整で改善

今回は右手の親指の指先のしびれのような痛みを訴えて来所されたAさん(30代女性)のお話です。右手親指の第一関節の少し爪側に近い部分を指の横側からつまむと痛みが出るということでした。今回は二回目の施術です、さてどのように症状が改善されたのをご覧ください。
手の親指に関する症状の場合、HSTI骨格調整法では胸椎1番や肋骨1番の調整で改善させていくことが基本的な施術法となりますが、これだけでは完全に改善できない場合がございます。この場合は、身体全体の1番のゆがみや1-5-10ラインの打撲歴などの情報を基に関連する原因となる部位を調整していきます。

Aさんのケースも肋骨1番ラインや胸椎1番ラインを調整していっても尚、症状が残るという状態です。Aさんは打撲歴として2009年に足の親指を強くぶつけた事があるということでしたので、親指に関連する仙骨1番ラインのゆがみも調整済みです。それでも症状は消えない。それでは次にどうするか?

この場合頭部へゆがみが逃げていると考えなくてはなりません。Aさんの足の親指の打撲が原因と考えると、2009年から時間の経過をふまえ頭部の1番ラインへゆがみが仙骨に比例する後頭部へ遷移していったと想定します。そこでゆがみを確認していきますと、やはり全体的にゆがみが確認できるのですが、後頭骨1番ラインや側頭骨1番ラインにも大きななゆがみが存在していました。

このような論理で頭部の調整に入っていく方針でいくことに決めました。

親指の痛い部分と、頭部の同じ番号の骨に照らし合わせてゆがみを特定し、Gマスターテクニックによる方法で調整していきます。
施術中に痛みを何度か確認しながら、ご本人の「まだ痛いです」というコメントを参考にし、セットを継続しつつ、再度時間を置いて同様に確認しながら進めていきますと、痛みが指の付け根側に移動していく現象がおこりました。

「さっき痛んでいた場所はもう痛くなくなりましたか?」

「うむぅ?いいえ、まだ痛いです」。
実はこの時点で痛いと訴える場所が変わり、数センチですが付け根の方へ痛む部分が移動しています。
私は「そうですかぁ」とそのまま経過をみつつ、痛みの移動した部分に相当する骨の番地へセットをずらしながら進めていきました。

セットを微妙に変化させながら痛みを確認をしていきましたところ、移動した部分の痛みが消えました。

「あれ?もう痛くない」。

「ですよね?でも実はAさんが始めに痛いとおっしゃっていた部分と今痛みがとれた部分は違う場所なんですよ」。

「うそ?」

「さっきはここで、いまのがここです。痛いですか?」

「痛くない、大丈夫です。なんで頭の骨を治して指の痛みがとれるの?おもしろいぃ~」。

「おもしろいですよね~、僕もお客さん時代にこれを体験してこの世界に入ったんですよ」と上に記した施術の内容よりももう少しざっくりとしたHST理論を説明して施術を終了しました。I

今回はこのように頭部にまでゆがみが遷移してしまっていたので、痛みを取り去るのに時間がかかってしまいましたが、もし2009年の打撲したばかりの時点で調整を行っていれば、手の指は発症していなかった可能性があります。ですから本ブログを読んでくださった皆さんも日頃の生活の中で、極力打撲を溜め込まないような生活をして欲しいと願っています。読んで頂きありがとうございました。




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