股関節の痛み、膝の痛みの改善 骨格のゆがみは痛みの引き金

5月末、強力な台風が沖縄を通過し猛威をふるっていきました。草木は枯れ、信号機が曲がる程の威力でした。台風対策で外にあるものを片付けたり、通過後の後始末に追われ、疲労し、体の痛みを訴えていらっしゃる方が数名いました。

 

その中の一人Nさん。重たいものを運んだり、台風通過後の荒れた庭の片付けで無理が生じ股関節と膝を痛めて来所されました。


「何もかもめちゃくちゃでした。突風で庭の植物もなぎ倒されてしまった。片付けでしゃがんだり、中腰が多かったもんだから、右の股関節も痛いし、右の膝も痛い。」大事に育てた植物も、海水を含んだ風にあおられ、枯れてしまったそうです。おまけに体まで痛めてしまい苦笑いのNさん。

 

「早く股関節の痛みと膝の痛みを良くして、また庭をきれいにしたい。」その期待にこたえるべく、骨格調整スタート。まずはなぜ股関節の痛みと膝の痛みが出てしまったのか原因を探ります。

まず確認のため屈伸してもらいます。「イタタ、曲げ伸ばしすると膝が痛いね。」今度は腿を上げて股関節の確認。「腰の高さまで上げると股関節に痛みを感じます。」

しゃがんだり、中腰になったり、重たいものを持ったからといって100人中100人に痛みが出るわけではありません。無理をして痛くなる方には、実は原因があるんです。痛くなる人、ならない人、その差は骨格のゆがみです。

Nさんの打撲歴を振り返ると
・階段を下りる際に右足首をねんざ
・オートバイ事故で右側に倒れ、5メートル引きずられた
このように、右側に打撲が集中しています。

人は打撲すると、その箇所以外の部分で衝撃を吸収し、ゆがみます。Nさんのように足首のねんざを起こすと、膝と骨盤がゆがむんで衝撃を分散し、足首を守ります。この仕組みがあるおかげで人はなかなか骨折しません。骨折は吸収しきれないほどの強い衝撃を受けた時に起こります。

 

Nさんはそのゆがみに加え、オートバイ事故により右半身を強く打っています。これらの打撲がNさんの股関節の痛み、膝の痛みの原因と推測できます。

Nさんの骨格をチェックすると、肋骨の9番~12番、仙骨の3番、右膝、足首にゆがみがあります。特に右膝は外側に開き、O脚のように変形しています。これだけゆがみが強ければ、無理をすれば当然膝の痛みを引き起こしやすくなります。さらに負担は骨盤にもかかるので股関節の痛みにもつながってきます。このままほうっておけば、腰痛も出てくるでしょう。



初回は仙骨3番の調整からスタートしました。3号機というぶるぶる振動する器械を、左仙骨の3番の後方へ飛び出すゆがみを整えるようにセットします。この時点では痛みの軽減はみられなかったですが、姿勢がかなり良くなり、本人もまっすぐな気がするとのこと。

 

そして今度は右ケイ骨(膝下から足首にかけての骨)の調整。ねんざの影響で、ふきんを絞ったようなねじれができています。そのねじれを、上下から押して整えていきます。ゆっくり20分かけて調整したのでかなりまっすぐに。ですがまだ痛みの改善はみられません。

 

最後に肋骨9番の調整。この肋骨9番は全身のあらゆる痛みに影響する場合があり、Nさんはここが激しくゆがんでいたのです。HSTI骨格調整法ではこの肋骨9番を【救急の9番】と呼ぶほど、重要な骨なんです。肋骨9番を整えた後、再度屈伸と腿を上げて痛みの確認をしてもらいました。「まだ痛いですが、来た時より良くなってます。」とまずまずの効果がでた様子。

 

そして1週間後に来所され「先週ここから帰ってからどんどん楽になっていきました!今はかなり楽になっています。」と喜んで頂けました。2回目もしっかり仙骨、ケイ骨、肋骨を調整し、股関節の痛み、膝の痛みは消えました。これで楽に庭の手入れができると笑顔のNさんでした。

 

沖縄県中頭郡北谷町HSTI骨格調整センター・コア伊藤浩介

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