喘息(ぜんそく)/空咳の発作が起こっても喘息用吸入器の使用頻度が減っているんです。

喘息(ぜんそく)/空咳の発作が起こって困っている中学生男子のYくん。お母さんに連れられてはじめは照れくさそうに来所されました。喘息の発作が始まると空咳が止まらず喘息用吸入器を肌身離さず携帯しながら生活をしているということでした。今日は喘息(ぜんそく)/空咳の症状が改善していった例をご紹介させて頂きます。
喘息(ぜんそく)/空咳で悩むYくんは部活動でハンドボールに所属されています。初めての来所の際に少し照れくさそうなY君に「練習中や試合中に身体をぶつけた経験がありますか?」と聞きましたが、「いいえ、あ~~、え~~と、ないです」と答えます。「それでは小さい頃から今までで交通事故や怪我をしたことはありませんか?」ときいたところ「う~ん、ないです」とのことでした。「突き指は?」「ないです」。


 隣にいらっしゃったお父さんとお母さんも「う~~ん ないですね」。 このまま質問に時間を費やしてしまうと施術に当てる時間が少なくなってしまうので、これは『じょじょに思い出してもらいしかな』と思い施術に入る準備をしました。

 喘息の症状の場合胸椎や肋骨にゆがみが生じていることが、多いので胸椎、肋骨の1~6番を重点的にみていきました。4番に大きなゆがみがあり、後方上方変異を確認。この肋骨4番という番号を頭に置きながら、身体の各部位をみていきます。頭部の4番や腸骨や仙骨などの関連する骨を確認していくとやはりゆがみがあります。 

Yくんは自然分娩で生まれていますので、頭を強打したことがないのであれば、出産時のゆがみであることも想定し、側頭骨と肋骨4番、そして肋骨下部でも多くゆがむ4番に関連する骨を調整していくというプランをたてました。 側頭骨4番の後方上方変異を整え、前後のゆがみを小さくし、その後に肋骨4番と肋骨下部を整えていき施術は終了。

そして最後の施術をセットし終わった頃に Yくんが「あぁ~、小さい時に高い壁からジャンプして痛かったことがあるぅ~、お尻もうったかも」と少しにっこりした表情で教えてくれました。 私は「ありがとう」といい、これだけでもY君の症状を改善するためにとても重要な情報になるということを父母と本人に伝えました。HSTI骨格調整法では、【結果】として症状が出ていれば必ず【原因】があると仮定します。

そしてこれまでチームHSTIの症例に関するブログを読まれた方もいらっしゃると思いますが、この因果関係はブログ全体に共通しているHSTI骨格調整法での鉄則です。遺伝は最後の最後に考えるようにしています。 ですから、初回の施術でお客様にしつこいと思われるかもしれないことはわかっていながらもたずねていく事の重要性を放棄しないのです。読者の皆さんも打撲歴を聞かれたら少し辛抱強くお付き合いくださいね(笑)。 

それではY君のお話に戻ります。 このY君が思い出してくれた記憶のお陰で次回の施術のプランが大きく広がっていきました。そして、その日のうちにゆがみを確認し、次回の予定を父母のお二人に説明し予約をとって頂きました。 

二回目の来所日。施術を始める前にお母さんに、身体への変化の有無を確認したところ、「前回の発作の翌日にここに初めてきたんですが、いつもなら発作後一週間は、喘息用吸入器を持ち歩いて吸入していたんですが、今回は三日ほどで治まったようです」とのこと。 肝心な本人にも問うたところそれは本当の話だったようで、前回施術がうまくいったことを確認しました。 しかし、Y君が思い出してくれた高い場所からのジャンプ。これは肋骨はほど遠い下半身の打撲です。 

さて、前回から楽しみにしていたプランを実行する時が来ました。 あらかじめ前の週で確認しておいたのですが、もう一度、立位、座位、うつぶせで仙骨4番を中心に存在する骨盤全体のゆがみを再確認し、原因が下半身にあることを確信しました。 左右の大腿骨頭、大転子、腸骨、仙骨4番、腸骨7番を引き出す施術、そして、仙骨4の横ずれ、腰椎2番,腸骨を施術した後の肋骨9番のゆがみを調整していきました。

 大腿骨頭、大転子、腸骨、仙骨4番、腸骨7番の引き出しという複合セットをした段階で胸椎と肋骨4番のゆがみはほとんど消えていました。肋骨4番にも横ずれがあり、後に施術し肋骨4番のゆがみの改善を確認。仙骨4の横ずれや腰椎2番のゆがみをとり、 最後に肋骨9番のゆがみをGマスターの複合テクニックで施術し終了。 その日から6日後にお母さんに連絡をしましたところ、「ここ2週間はぜんそくの発作は出てないですよ、良くなってるみたいです、ありがとうございます」とのことでした。

不定期に出てしまう結果としての症状(喘息/空咳の発作で)すが、原因を追求していけば段階的にではありますが、改善していける可能性をすてないで欲しい思います。


HSTI症例カテゴリ